アーメダーバードの建築を巡る

グジャラート州最大の都市アーメダバード。近年、日本企業も含め企業誘致を含め急速な発展を遂げる都市のひとつで人口は600万を越えるといわれています。この町は、1411年グジャラートのスルタンであったアーメド・シャー1世により建設され、彼の名に因んで「アーメダバード」と名付けられました。アーメダバードでは、旧市街に残る伝統的なイスラム建築をはじめ、グジャラート州、ラジャスタン州に多く残る特徴的な地下建築「階段井戸」、そして、近代建築の聖地と呼ばれる所以のコルビュジェ建築など、貴重な建築物を数多く見ることができます。

• 【サンスカル・ケンドラ博物館】
  1985年、ル・コルビュジェによって手掛けられた建築。コルビュジェが世界に残した３つの美術館建築が、チャンディガール美術館、上野の西洋美術館、そしてこのサンスカル・ケンドラ博物館です。アーメダバードの歴史と文化、そして 凧上げが盛んなアーメダバードならではの、凧の展示が行われています。
• 【インド経営大学】
  1962年、20世紀を代表するアメリカ人建築家ルイス・カーンにより手掛けられました。バングラデシュとインドにて国家的プロジェクトに携わり、少ない資材や技術を駆使し、途上国でモダンな建築を造りあげました。インド経営大学は、インドでも最も優秀な大学の一つで、世界中から学生がやっ てきます。

• 【ダーダ・ハリの階段井戸】
  「階段井戸」は水が慢性的に不足するグジャラート州やラジャスタン州で多く見られます。この階段井戸、壁面に精緻な彫刻が施された芸術性の高い建造物。奥部のホールで涼むことができるようになっています。
• 【アダーラジの階段井戸】
  アーメダバードからおよそ20Kmの郊外、アダーラジ村に残る階段井戸。ダーダ・ハリの階段井戸と同時代のもので、建築様式も似通っています。非常に保存状態が良く、寺院や宮殿を思わせるほど意匠の凝らされた造りとなっています。